三井両替店旧跡

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資料名  :三井両替店旧跡
資料コード  :1800006
分野  :歴史 
分野2  :立札
時代・年  :平安時代
地域  :京都
概要(フリーワード)  :ここは平安時代、後鳥羽上皇の御所が置かれたところで、江戸時代初期には龍野藩脇坂家の京藩邸の一部となりました。
貞享3年(1686)、三井高利=越後屋呉服店(のちの三越)の商業者・伊勢松坂出身=が、この地に両替店を開いて江戸・大坂・京の三都にまたがる両替事業の本部とすると共に、自からの居宅もここに移して、事業を総括しながら晩年を過ごしました。
両替業は、貸付・為替・金銀通過の交換など、当時の総合金融業ともいえるもので、元禄4年(1691)に幕府から金銀御為替御用を拝命したことにより、呉服販売業と並ぶ三井の主要事業となり、近代の三井財閥へとつながる発展の基礎が築かれました。
また高利の遺訓に沿って、家産と事業の永続を図る目的で、三井家の結束を強めるための「三井十一家」の同族組織や、「大元方制」による明確な共同経営形態を採用しました。
これは事業資産を分割せず共有とし、共同経営を行う、当時としては先進的な組織形態でした。
明治9年(1876)わが国最初の私立銀行である三井銀行(現在の三井住友銀行)が設立されると、ここは同行の西京分店となり後に京都支店と改称されました。
銀行は同37年に四条通烏丸角へ移転し、この地の奥は引きつづき三井十一家の内のひとつの新町三井家の邸宅として近年まで使用されてきました。
同家の邸内にあった常盤殿は昭和31年に祇園の八坂神社境内に移築されています。
出典:【三井京両替店跡(新町三井家邸跡)の駒札】より
撮影者  :谷口幸子
撮影日  :20180421
著作権者  :谷口幸子